Sunizumi(三泉商店)初のオリジナルデザイン —— 手の痕跡を残した

Sunizumi(三泉商店)初のオリジナルデザイン —— 手の痕跡を残した

Sunizumi(三泉商店)は2005年に創立しました。
これまで私たちは、刃物を“使うこと”と“観察すること”を重ねながら、比率、バランス、使い心地、そして素材が持つ表情を見つめてきました。
今回、それらの考えを一つの形にしました。
Sunizumiが初めて主導設計し、製作した一本です。

初商品:アウトドア用包丁

菜刀としての効率を軸にしながら、アウトドアでの使用にも耐える安定感と存在感を備えた設計です。
誇張した造形ではなく、握った時の方向性、刃線のリズム、そして切る際のコントロールを重視しています。
デザインには異なる文脈の要素を重ねています。
  • ガンストックの輪郭を参照したハンドルラインで、握りの支えを意識
  • 和包丁の八角柄の構造を取り入れ、握り心地の安定性を付与
  • ボウイ的な骨格を手がかりにしながら、和式の包丁として成立する比率へ再整理
キッチンとフィールドとのつなぐ一本です。

関市ナイフショーでの公開

本作品は 2025年 関市 第33回刀展 に出展し、 関アウトドアナイフ部会より「機能デザイン優秀賞」を授いただきました。
私たちにとっては、仕上がりの物を“公開の場に置く”という純粋な行為でした。
包丁に愛用されている皆様に見られ、話され、理解されていくための貴重な機会だったと考えています。


最初のカスタムバッチ:「手仕事のみで生み」出されるをテーマに

関市から東京に戻った後、最初のカスタムバッチ制作を開始しました。

ラフな質感を求めるのではなく、機械化に依らず、人の手による関与を作品の本質として貫く。

鹿角とデザートアイアンウッド

ハンドル材には
  • 鹿角
  • デザート・アイアンウッドを選びました。
すべてがそれぞれ異なる形状と個性を備え、
いずれも個体差が大きく、木目・密度・色味・表情が一定しません。
そのため、一本ごとに素材の状態を見ながら形を整えていきます。
結果として、同じ工程の反復というより、個別に完結する仕上げになります。

痕跡を残す —— ただの手作りの記録として

本バッチは手作業を中心に仕上げています。
過度に均一な研磨面を狙わず、あえて
  • ヤスリ目
  • ベルト研磨の痕
  • 工程が重なった層のような質感
を残しました。
作業のゼロからの流れがそのまま残った「メモリー」になります。

刃材:日本製積層鋼のバリエーション

ブレードは複数の日本製積層鋼で展開しています。
  • SPG2 積層鋼
  • R2 積層鋼
  • VG7 積層・銅挟み鋼
  • 銀三(Ginsan #3)積層鋼
それぞれに個性はありますが、いずれも長持ちを前提とした構成です。


製作:東京 三泉 × 創美功夫|完全の日本製

本作品は 東京の三泉創美功夫 による共同制作です。 設計、材料選定、加工、仕上げまで、すべて日本国内で行っています。
完全の 日本製。

一つのスタートとして

2005年から今日まで、
Sunizumiとして、自分たちのアイデアで完成させた最初の一本です。
終点これは決して終着点ではなく、美意識・素材・経験・理解において、さらなる探求へと踏み出すための、ささやかな試みであり、始まりにすぎません。
人の手が生む温もりと情熱を大切にするものづくりに共感していただける方へ。
ぜひ、私たちの表現をご覧いただければ幸いです。ご関心をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。

 

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