尋木 ― 金属を紙に、彫刻刀を筆とするチタン合金微細浮彫芸術家
現代の金属彫刻の微細な世界では、多くの人が金や銀に深くこだわるなか、尋木は硬さと靭性を兼ね備えた現代素材であるチタン合金を芸術表現の場に選び、手にした彫刻刀で金属に新たな生命を吹き込んでいます。
作品の特徴:美学の生き生きとした表現
彼の作品を見れば、その根底に東洋美学が深く流れていることがわかります。代表作である「枯木逢春」シリーズ




がその好例です。中核となるイメージは樹木、草花、そして虫です。彼は硬いチタン合金で、歳月を経た枯木の力強い木目と、新芽が萌え出るしなやかな生命力を表現します。この「枯木逢春」の自然詩が、作品の基調をなしています。
そのほかにも、神仏や宇宙などを出発点として、精神性や永遠への探求を彫り出した作品もあります。




ハードメタル微細浮彫:極致を極める匠の技
完全手彫りによる「一気呵成」
尋木は手彫りにこだわります。それは技術の継承であると同時に、創作に対する姿勢でもあります。集中力と正確性への極めて高い要求が、作品ひとつひとつに手仕事の温もりを与え、見る者を感嘆させます。
ハードメタル浮彫技術
これが彼の中核となる技法です。硬いチタン合金の表面に直接、精緻な浮彫を施します。一彫りの深さ、線の流れのひとつひとつが緻密に計算され、それによって金属は木目の肌理、神仏の荘厳さ、鬼怪の不気味さ、あるいは宇宙の奥深さを表現するのです。
象嵌と焼き色のアクセント
より豊かな視覚効果を求めて、尋木は多様な技法を組み合わせます。異なる素材の埋め込みや、高温でチタン合金表面の酸化被膜の厚みを制御することで多彩な色彩を生み出し、金属本来の色合いに加えて独特の彩りを添え、細部を一層際立たせています。
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彼は、硬い金属に自然の温もりと詩的な魂を宿らせたのです。